〜裁量労働制ってどんな制度?〜
通常、会社の従業員は労働時間を会社側に管理されています。例えば出社時間や退社時間が決まっており、それを超過した場合は残業代が支給されるといった感じです。これに対し、裁量労働制とは、労働者個人に仕事の段取りを含め労働時間を管理する裁量を与えるというものです。会社側は個人に対し、「みなし労働時間」を定め、個人はその時間の中で自分自身で仕事をコントロールします。万が一みなし労働時間を超過したとしても、残業代の支給などの時間外手当はありません。(深夜や法定休日の労働に対しては割り増し賃金が支払われます)
■どうやって取り決めるの?
これには2つのパターンがあります。
専門職種の場合は、労使協定により定めます。
また、経営部門に従事する労働者の場合は、労使委員会の決議によって決める場合もあります。
■どんな職種に認められているの?
労使協定により裁量労働制を採用出来る職種は、労働基準法により以下の通り定められています。
「業務の遂行上、労働者の大幅な裁量を委ねる必要があり、業務遂行の手段および時間配分について具体的指示をすることが困難な一定の専門的業務」
具体的には、以下のような職種を言います。
○研究開発者
○取材、編集者
○ディレクター、プロデューサー
○デザイナー
○公認会計士、弁護士、不動産鑑定士など
○ソフトウェア開発者
■裁量労働制のメリット
一番のメリットは、会社に時間を縛られず、自分自身のやりたいように働けると言うところです。
■裁量労働制の問題点とは
裁量労働制を採用する企業の主旨は、業務効率アップよりも、残業代の抑止という場合が多くあります。しかし、実際は全ての残業代が必要なくなるわけではありません。深夜や法定休日等については支払いの必要がありますが、これを企業が理解していない事があります。
また、通常では「実労働時間」をベースに給与が支払われますが、裁量労働制ではみなし労働時間によって行ないますので、個人の自己管理能力次第では労働時間と給与とのバランスがとれなくなる可能性もあります。
裁量労働制問題点
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