企業の人事体制は、複数の要素によって構成されています。すべての要素が対象となる企業にとって最適な状態であることが、人事体制を考える上でとても重要です。
~人事体制の主な構成要素について~
■人材管理
人材は流動的な資産であり、新たに採用することもあれば、退職する者もいます。また、企業規模が大きくなれば部署間の人事異動や他支店への転勤、関連企業への出向なども発生します。これら人の流れを正確に管理することは最適な人事体制を敷く上でとても重要であり、基礎となる部分です。また、昨今では雇用形態も多様化しているため、正社員だけではなく、契約社員、派遣社員、契約社員、嘱託社員、パート、アルバイトなどから企業のニーズにあった雇用形態によって人員を確保することも非常に重要です。
■人事制度
人事管理は主に人材の入口と出口をサポートするのに対し、人事制度は雇用中の従業員の処遇について定め、モチベーションのアップやスキルの向上、および、企業との信頼関係を構築する役割を担っています。
人事制度は大きく分けて次の3つのポイントごとに、細かな制度設計が必要になります。
〇評価制度
従業員をどのような基準で評価するのかを、制度化し従業員にわかるよう明確化します。評価制度が不透明だと企業に対する不信感につながりますが、明確な評価制度を設けることで、従業員との信頼関係を構築するとともに、評価基準が明確になったことによるモチベーションのアップなどが期待できます。業種や業態、さらには職種ごとにあった評価基準を設定する必要があります。
〇等級制度
評価制度に基づき、従業員の昇格、降格などの基準を明確化します。これにより不当人事などのトラブルを防止できるとともに、従来までのような年功序列ではなく、力のある従業員を適切なポストに就かせることが可能になります。
〇賃金制度
上記で定めた評価基準や等級基準に応じて、どのような賃金体系を設定するのかを具体的に取り決めます。
また、賃金の支給方法や基本給以外の手当などもここで定めます。
・支払い方法について
正社員の場合は一般的には月給制をとっていますが、最近では年俸制を導入する企業も増えています。その他にも雇用形態に応じて、時給制や日給制を定めることも可能です。
・諸手当について
住宅手当、通勤手当、資格手当、役職手当、インセンティブなどの諸手当について、賃金制度で細かく定め、それに則って従業員に支給します。
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